【クリエイターインタビューvol.52】『TAIWANBAG』GOB

【クリエイターインタビューvol.29】「Textile Exhibition」choumain craft

【クリエイターインタビューvol.29

8月29日(木)からはじまりましたchoumain craftさんの個展「Textile Exhibition」。
普段は切り取られ小物に変身しているテキスタイルが、どどんと大きい布のまま展示され、生地いっぱいに広がる小さくてかわいい物語や色形を贅沢に眺めることができます。
JAMでそれらを手刷りされるようになった(!!)いきさつやその発想など、たくさんお話をお伺いしました◎




自己紹介と普段の活動を願いします。
フリーランスのテキスタイルデザイナーとして活動しています松岡修子(まつおかしゅうこ)です。
普段は、企業向けにインテリアファブリックや雑貨、ベビー用品の企画デザインのお仕事をしています。

外国語のようですが、ブランド名の由来はどういったものですか?
choumain(シューマイン)は修子という自分の名前の小さい時のあだ名"しゅうまい"からつけました。
今回展示しているハンドスクリーンで作っているのはchoumain craft というブランドです。図案だけのラインナップでchoumain pattern collectionというのも展開しています。
今回はpattern collectionの中の図案をアレンジして作ったりもしています。

制作をはじめられたきっかけはありますか?
いつも企業から委託されて図案を作っているのですが、いつか自分でも生地を作ってみたいとずっと思ってました。レトロ印刷さんのサイトをよく見ていて、もしかしたらここで自分で出来るんじゃないか?と思い相談して恐る恐るチャレンジしてみました。何度も通ううちに大きな布をつくれるようになり、レトロ印刷さんには大変感謝しています。


手前:「エンジニア」将来エンジニアになりそうな子の服や工具入れになってほしい

テキスタイルデザイン・プリント・縫製すべてご自身で行われていますが、
どのような経緯で全て行われるにいたったのでしょうか?

生地を作るだけなら、インクジェットとかで工場に委託したら、小ロットでも作れますが、ただのプリント生地だけじゃなくて、もうちょっと付加価値をつけたくて、ハンドプリントのズレやかすれも生地の風合いとして商品の価値を高めることにつながると思っています。choumain craft の生地は麻混素材もあったり綿カスが残っている生成りの生地だったり、風合いのある生地を選んでいます。
スタイやブルマは自分で縫製してますが、縫製はあまり上手ではないので、一部ポーチなど難しいものは手作り作家さんにお願いして作ってもらっています。
ベビー用のものを作りたいと思って、パンツ柄を作りました。パンツ柄のパンツがあったらかわいいと思いベビーブルマを作って、パンツ(オムツ)を入れるオムツポーチも作りました。柄と製品の関連性も考えながら作っていて、2〜4つづつとかの超小ロットなので、結果ほぼ一人でやるようになりました。


パンツ柄^^

柄の発想はどのようにされていますか?
日々の生活の中で印象に残ったことからつくっている事が多いです。
パンツ柄は毎晩子供に『しろくまのパンツ』という絵本を読み聞かせていて、同時期にトイレトレーニングも始まり、パンツを履かせはじめた頃に頭のなかがパンツでいっぱいになりできた柄です。絵本が元になる事も多いです。
『あじさい』は神戸森林植物園で見たあじさいが可愛かったので、描いた柄です。
『鳥達の浪漫飛行』のように全くの空想で描くこともあります。

「飛べない鳥の浪漫飛行」ニワトリだって、ペンギンだって空を飛んでみたい!願いが叶って初めての空の旅
 おそるおそる下を覗いてみたり、シャボン玉でさらに飛ぼうとしたり、、
 飛べるはずのフラミンゴもちゃっかり乗ってます

いつも【まぜまぜインク】でこだわりのオリジナルカラーを作られていますが、色の決め方などありますか?

choumain craft の生地はアンティークとかビンテージっぽくレトロに見えるように意識して作っています。手作り感が残る感じもよい効果になっていると思います。
なので、色もちょっと昔のポスターみたいな、くすんだあせた感じにしたくて、毎回まぜまぜしています。いまいち上手くできないときもあり、なかなかイメージ通り作るのは難しいなあと思ってます。
白を混ぜたくないので、クリアを混ぜてますが、思ったより濃くなる事が多いので、クリームくらいの濃度で色んな色が増えたらうれしいですね。

今回の製作で意識されたことはありますか?
今回はプリント生地をそのまま吊るして大きく見せる展示をしたかったので、遠くから見ても楽しめる大きめの柄を作りました。それが、『あじさい』です。



最後に、今後の予定や目標をお聞かせ願います。
choumain craft での次回販売の予定はないです。いつもchoumain craft の商品が誰かの生活の中でささやかに活躍する事を夢見ています。
今回大きな生地を展示してみて、生地を作って、商品を作る活動をしていることが、伝わる展示ができて、本当に嬉しく思ってます。
今メインは企業向けに図案を作る仕事をしていますが、個人向けにも図案から生地や商品を作る仕事をして行きたいと思っています。個人でお店のオリジナルの商品を作りたいと思ってる方や、ハンドメイド作家さんでオリジナルの生地で商品を作って販売したいと思ってる方達がいたら、是非一緒に商品作りをしていきたい。お仕事の幅を広げていくのが今後の目標です。
ありがとうございました。



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choumain craft 
「Textile Exhibition」
8月29日(木)~9月3日(火)

10:00~19:00/レトロ印刷JAM