【クリエイターインタビューvol.52】『TAIWANBAG』GOB

【クリエイターインタビュー vol.11】「はじめまして展」snowballさん

【クリエイターインタビューvol.11】

1月17日(木)より、snowballさんによる消しゴムはんこのカレンダー展「はじめまして展」がはじまりました。
ハンドメイドが好きだけど、どれもなかなか続かなかったというsnowballさんが10年以上も続けられる消しゴムはんこの魅力とは?はじめての展示への思いを伺いました。



自己紹介と普段の活動を教えてください。
消しゴムはんこを彫りはじめて今年でだいたい11年目になります。年に2,3回イベントがあるのでそれに向けて新作を作っています。
不器用なもので丁寧に彫るっていうのが苦手なんです。こういうことをやっていると器用そうに思われるんですけど、消しゴムはんこを始めた頃は使い慣れない彫刻刀で指を切って2針縫ったりもしました。
元々、何かを作るのは好きで、いろんなものに手を出していたんですけどすぐ飽きちゃうんですけど、はんこだけは今でも続けられています。
いろんなはんこを作って組み合わせて捺したり、はんこを使っていろんなものを作っています。minneで販売もしているんですけど、はんこだけを作って売るというよりは、はんこで完結せずポストカードやカレンダーに落とし込んでいます。

作家名【snowball】の由来は?
ビバーナム・スノーボールという花が可愛くて好きなんです。あじさいみたいに小さい花が集まって丸くなっている花です。私は冬生まれというのもあって「スノーボール」という響きも冬らしくて気に入っていたので作家名につけました。花自体は春に咲く花なんですけどね、ころんとしていて可愛らしいですよ。黄緑っぽい色から白っぽくなる花なんです。

いままでハンドメイドはどんなことをしてきたんですか?
手芸系はやりましたね…、刺繍とかはもう全っ然!可愛いから見るのは本当に好きなんですけど、技術が全然追いつかなかったです。ミシンもやりましたけど直線縫いしかできなくて…。編み物もしました!途中まではうまくいくんですけど、最後がうまくいかなかったり。どうやって仕上げるの~!と思って途中で終わってしまいました。ワークショップに参加するのも好きなんです。クレイ(粘土)や陶芸もやってみました。はんこは気軽に始められるのが魅力なので今でも続いているのかもしれません。



消しゴムはんこをつくられるようになったきっかけは?
いろんなホームページを検索していたときに、消しゴムはんこ作家のこまけいこさんの作品を見つけました。私の中ではんこって「和」のイメージがあったんですけど、こまさんの本をみていたら女の子だったりくつ下だったり、身の回りのものをモチーフにしたはんこを作られていたんです。めっちゃ可愛い!と思ってすぐにはんこ教室に通いはじめました。それがすごくおもしろくて、出来上がったものもすごく可愛かったんです。それから自分でも作り始めるようになりました。

消しゴムはんこの魅力はなんですか?
描いたイラストをすぐに形にできちゃうところでしょうか。消しゴムはんこって販売されている既成品とは違って、同じ図案でも彫る人によって仕上りが全然変わるんですよ、そこも面白いなと思います。
それに、不格好なほうが可愛かったり味のあるものに仕上ります。私がきっちりしたものが得意ではないんです。定規で引いたようにまっすぐでキレイな線…、とか。そういうものより、いびつな線のほうが可愛いなと思うんです。それに年をとると目も見えづらくなったり、手元もおぼつかなくなったりしてきますが、それがまたその時の作品の味になるのも素敵です。精神状態やその時の状況がはんこに現れます。絶対に同じものはできないところも魅力ですね。

んこのモチーフはどういったものを描かれることが多いですか?
常に身近にあるものが多いですかね。あんまり可愛いキャラクターみたいなものを描くのが得意ではないので、ちょっと不細工で不格好なものを描くことが多いです。
絵を描くことに関しては何のキャリアも無いんですけど、小さいときから描くのが好きでずっと描いていましたね。

特にお気に入りの図案はありますか?
2色で捺しているリース型のものが好きですね。これは円を彫っているのではなくて円の4分の1を彫って角度を変えて4回押しています。捺す位置が重要になってくるので何度か試作で捺してから作りましたね。違う図案のリースを2つ重ねています。




今回の展示のテーマを教えてください。
今回はカレンダーをメインに展示しています。カレンダーは毎年作り続けています。お友達にあげるくらいだったんですけど、作りためてきたものがあるのと、これからも作り続けていきたいなあという思いも込めて、展示できたらなと思いました。
カレンダーを作りはじめて5年以上経ちます。活版印刷屋さんでカレンダーの土台をお願いして、上の空白にスタンプを捺しています。2017年だけは印刷屋さんに注文するのを忘れちゃって作れませんでした(笑)
はんこは捺すのは意外とむずかしくて、インクの付け方や力加減で印象が違って見えます。あとはインクの組み合わせが楽しいです。同じ図案でも色を変えるだけでまったく別物のように仕上ります。はんこやインクは家にたくさんあります。整理しないと!

展示は今回ははじめてですか?
ひとりでは初めてです!いままで企画展に出させてもらったことはありましたが、こんな大きな場所を自分で準備して…というの初めてです。今回展示に踏み切ったのは、この場所が好きっていうのもありましたし、何のキャリアもない私でも受け入れてくれて応援してくれるところだと感じて一回やってみようと展示を申し込みました。自分の作品を並べてみると「ああ、けっこうたくさん作ってきたんだな」と。今ままでの作品を見返す機会ってなかなかないんですよね。この年はこの色が好きだったんだなとか、こういうの好きだったんだなとか、その時々の思いが残っている感じがしますね。



レトロ印刷を知ったきっかけは?
昔中崎町にあったときから知っていました。なにかの印刷物を見たときにすごい可愛いなと思って、それからよく見ていたんです。レトロ印刷でワークショップが開催されるのを見つけて参加しました。みなさん手描きで原稿を作られていたんですけど、私ははんこで何かできないかな、と思って持っていったんです。紙選びからインク選びから選びたい放題で、すごく楽しかったんです。それが出会いですね。
こっちに移転してからも、紙マーケットなどのイベントによく遊びにきたり、印刷物を作ったりしています。

最後に今後の活動や目標を教えてください。
大きなことではないですが、このまま細々と作って楽しんでいけたらなあ、と思っています。たまにこうして作ったものをみなさんにも見ていただければいいですね。自分が可愛いなと思うものを作っているので、その可愛いを共有してもらえたら嬉しいですね。


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snowballはじめまして展」1月17日(木)~1月22日(火)



10:00~19:00/レトロ印刷JAM

ほっこり可愛いイラストの消しゴムはんこが並ぶ、今回の展示。
どなたでも押していただける記念はんこもございますよ!
ぜひ、遊びに来た際には押して見てくださいね。